Vol.5 最後の海外収録! 『NHKのど自慢 in メキシコ』に沸いた2日間
昨年の10月29日(土)、メキシコシティのセントロ・バナメックスで、「NHKのど自慢 in メキシコ」が開催されました。「のど自慢」といえば、世紀の大スター・美空ひばりさんが9歳の時に参加し、子供らしからぬ芸達者ぶりがアダになって、鐘が一つだけ鳴ったという逸話を生んだご長寿番組。日系4団体(在メキシコ日本国大使館、日墨協会、メキシコ日本商工会議所、日本メキシコ学院)が、連携プレーでNHKに誘致を働きかけた熱意が実り、待望のメキシコ大会実現となりました!
本戦と同じ特設舞台で前日に実施された予選会には、メヒカリ、マサトラン、グアナファトなど、遠方から駆けつけた人たちを含め、255組が参加。お昼から夜7時近くまで、のど自慢バンドの生演奏のもと、熱唱と珍(?)パフォーマンスが繰り広げられました。
激戦に勝ち残った26組が本戦に進出。当日会場に詰めかけた2000人以上の観客や応援団が見守る中、みな堂々たるステージを展開。メキシコと日本を接点に、かつてないほど大勢の日本人、日系人そしてメキシコの人々が世代を越えて集い、共に楽しいひと時をつくり上げた、とても素敵な歌の祭典でした。
本イベントに彩りを添えてくれたゲスト、美川憲一さんと長山洋子さんからは、番組収録後、さらに2曲ずつ歌のプレゼントが。バツグンの歌唱力と妖艶な歌声で聴き手を魅了した長山さんは、2曲目の「じょんがら女節」で津軽三味線の腕前も披露。シックな灰色の着物姿から、お得意のキラキラ衣装に着替えて再登場した美川さんは、代表曲「さそり座の女」を熱唱してくれました。終始ノリノリの観覧席に向かって、「自分のコンサートにみんなを連れて帰りたいワ」と美川さん。観客の反応の良さは、司会者や番組ディレクターをも唸らせたほどでした。ちなみに、1998年にサンパウロで第一回目が開かれて以来、毎年続いてきた海外大会は、残念ながら11回目の今回でおしまいとのこと。図らずも、メキシコの地で明るく陽気に有終の美を飾ったのでした。
祝「のど自慢」優勝!エリアス・ペレス・仲村さんを自宅に訪ねました
セッテン編集部は、『NHKのど自慢 in メキシコ』で見事栄冠を手にしたエリアス・ペレス・仲村さん(35)を祝福すべく、ご自宅兼オフィスを訪問。会計事務所を営んでいるエリアスさんは、年末ということで業務に大忙し。にもかかわらず、終始にこやかに応対していただき、いろんなお話を伺いました。
エリアスさんは、母方のおじいさんが沖縄出身の日系3世。子供の頃から歌が大好きで、ちびっ子歌唱コンクールで優勝した経験も。15歳で初めてバンドを結成し、演奏で貯めたお金で最初のバイクを買った音楽少年でした。「みんなから拍手をされるのが大好き(笑)!」とのことですが、今回『のど自慢』に出演した最大の理由は、「沖縄在住の親戚に、テレビを通して自分の元気な姿を見せたかったから」。
勝負曲に選んだのは、沖縄・石垣島出身の男性3人組BEGINの名曲「島人(しまんちゅ)ぬ宝」。弟のノエルさんが奨学生として沖縄に滞在した際、「流行っていたから」とCDを持ち帰ってくれたそうで、初めて聴いたとき、「歌詞は全くわからなかったけど、曲の感じや歌い手の表現に感動を覚えた」とか。日本語の堪能なノエルさんとその奥方にお願いして、歌詞をスペイン語に訳してもらったお陰で、より感情を込めて歌うことができたそうです。沖縄にはこれまで1995年と2001年に訪問。番組を見た親戚の人たちから、すぐに“お祝いコール”が寄せられたそうで、『のど自慢』を通して、さらに一族の絆が深まった模様。日本でのチャンピオン大会に向けての練習にも力が入ります。